2016年7月21日 更新

不動産の管理責任は残る!?~不動産相続放棄の注意点~

相続を受けた土地などの不動産を相続したくない場合は相続放棄を行うことが出来ます。ですが、相続の放棄すれば不動産の管理もしなくて良くなるわけではないのが不動産の相続放棄です。その仕組みとはいったい何なのでしょうか。

相続の仕方を選ぶ

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相続が開始した場合,相続人は次の三つのうちのいずれかを選択できます。
1.相続人が被相続人(亡くなった方)の土地の所有権等の権利や借金等の義務をすべて受け継ぐ単純承認
2.相続人が被相続人の権利や義務を一切受け継がない相続放棄
3.被相続人の債務がどの程度あるか不明であり,財産が残る可能性もある場合等に,相続人が相続によって得た財産の限度で被相続人の債務の負担を受け継ぐ限定承認
被相続人からの不動産などの遺産は相続する方法を選ぶことが出来ます。
その中に、相続をしない相続放棄という手段もあります。
どういった場合は相続放棄を行うのが良いのでしょうか。

相続放棄をした方が良い場合

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相続が生じると、預貯金や不動産などのプラスの財産のみではなく、借金や滞納金などのマイナスの財産も、相続人に自動的に引き継がれることになります。
つまり、自分が全く知らない借金や滞納金であったとしても、相続人であれば、法律上、自動的に支払い義務を負わされてしまうということです。
しかし、たとえ親族が残したものであったとしても、自分の借金や滞納金でないものを、法律上、問答無用で背負わされるというのでは、あまりにも理不尽です。
そこで、自分は相続に一切関わりたくないという方のために、「相続放棄」という制度が用意されることになったのです。
相続した資産が借金などの負債の場合は、相続放棄をした方が得ということになります。
その代わり、全ての財産を放棄することになりますので、
プラスの部分だけは相続したいということは出来ません。

不動産を相続放棄する場合は国に帰属する?

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不動産の所有者の相続人全員が相続放棄を行えば、不動産の所有者はいなくなります。
となると、上でご紹介した法律「所有者のない不動産は、国庫に帰属する。」状態になります。これは間違いありません。
ただし、相続人全員が相続放棄をし、認められたからといって、所有権のない不動産が自動的に国庫へ帰属する訳ではないのです。
不動産の所有者の名義は、依然として被相続人名義であり、国名義になる訳ではありません。
相続放棄の効果により、固定資産税の支払い義務はなくなりますが、相続放棄では免れることのできない責任があります。それが、相続財産の管理責任です。
相続をした土地や建物などの不動産にもう住まない、売ることも出来ないとなったときに
相続放棄を考えますよね。
毎年固定資産税はかかりますので、相続放棄をした方が良いと思いがちですが、
相続財産の管理責任というものは発生するのです。

相続財産の管理責任から解放されるには

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新たに管理事務を担う者が登場しなければ、永遠に管理義務を負ったままです。
何のために相続放棄を選んだのかわかりません。
そこで、下記の定めが存在します。
民法951条
相続人のあることが明らかでないときは、相続財産は法人とする。
民法952条
前条の場合には、家庭裁判所は、利害関係人又は検察官の請求によって、相続財産の管理人を選任しなければならない。
相続財産管理人が正式に選任されれば、相続財産の管理責任はそちらに移動します。この移行の手続きが完了することで相続放棄をした相続人の管理責任は完全に消滅します。
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murata murata

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