2016年11月17日 更新

法定相続人の資格が失われる【相続欠格】詳しく解説!

法定相続人だからと言って、誰もが無条件で遺産を相続できるわけではありません。法定相続人であるにも関わらず遺産を相続できない・・それが「相続欠格」です。一体、どんなケースが相続欠格に当てはまるのでしょうか?

相続欠格とは?

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相続人となることができるのは,子・直系尊属または兄弟姉妹,それに配偶者です。これらの人は,優先順位は決まっているものの,法定相続人となる資格を取得できる立場にあります。

しかし,これらの人であっても,一定の事由がある人については相続人としての資格がはく奪される場合があります。これを「相続欠格」といいます(民法891条)。

相続欠格になる5つの理由

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民法891条
次に掲げる者は、相続人となることができない。

一  故意に被相続人又は相続について先順位若しくは同順位にある者を死亡するに至らせ、又は至らせようとしたために、刑に処せられた者

二  被相続人の殺害されたことを知って、これを告発せず、又は告訴しなかった者。ただし、その者に是非の弁別がないとき、又は殺害者が自己の配偶者若しくは直系血族であったときは、この限りでない。

三  詐欺又は強迫によって、被相続人が相続に関する遺言をし、撤回し、取り消し、又は変更することを妨げた者

四  詐欺又は強迫によって、被相続人に相続に関する遺言をさせ、撤回させ、取り消させ、又は変更させた者

五  相続に関する被相続人の遺言書を偽造し、変造し、破棄し、又は隠匿した者
相続欠格になり得るケースは犯罪に関わる事由が多く、稀なケースと言えるでしょう。
どんな理由であれ犯罪は犯罪です。許される事ではありません!

欠格事由が判明したタイミング

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相続開始前に欠格事由が発覚した場合には,その発覚時から相続資格を失います。相続開始後に欠格事由が発覚した場合には,相続開始の時に遡って相続資格を失うことになります。

すでに,遺産分割がなされてしまっている場合には,他の相続人はその欠格者に対して相続回復請求をすることになります。
相続欠格の事由に該当する人は、相続資格を剥奪されます。
つまり、法定相続人の中に相続欠格者が居た場合、他の相続人で遺産を分配する事になるのです。

相続欠格は代襲相続に影響しない!

相続欠格事由があったり、廃除が認められても、代襲相続までは否定されません。
 相続欠格事由や廃除が認められるケース自体、まれではありますが、万が一あった場合には、代襲相続がからんでくることが多いと思われますので、注意してください。

相続欠格と代襲相続の具体例

Aさんが死亡しました。
 Aさんには、BさんとCさんの2人の子がいましたが、Bさんには相続欠格事由がありました。
 Bさんには、一人息子のDさん(Aさんの孫)がいます。
 相続人は誰か?

答え
 CさんとDさん。
 BさんとCさんは、Aさんの子なので、第一順位の相続人になります。
 しかしながら、Bさんには相続欠格事由がありますので、相続権は剥奪されています。
 もっとも、Bさんの相続権が剥奪されても、その子どものDさんの相続権は剥奪されません。
 Dさんは代襲相続人になりますので、Dさんも相続人となります。
法治国家である日本では、親の罪が子に引き継がれる事はありません。
法定相続人である親が相続欠格者であっても、その子供の権利に影響する事はないのです。
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のりとし のりとし

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