2016年7月20日 更新

【いらない!】遺産の土地の相続放棄の手続きをしよう!

遺産相続の代表的なものといえば土地です。価値のある土地なら良いですが、中には相続することが不利になる土地もあります。土地は持っているだけで税金等の費用が発生する固定資産です。それなら必要ない土地は相続放棄の手続きをしましょう。

「相続放棄」・・家庭裁判所に相続の放棄の申述をすること

裁判所|名古屋家庭裁判所 (409)

土地は被相続人の権利や義務に含まれる

相続の放棄の申述
1. 概要

 相続が開始した場合,相続人は次の三つのうちのいずれかを選択できます。

1 相続人が被相続人(亡くなった方)の土地の所有権等の権利や借金等の義務をすべて受け継ぐ単純承認
2 相続人が被相続人の権利や義務を一切受け継がない相続放棄
3 被相続人の債務がどの程度あるか不明であり,財産が残る可能性もある場合等に,相続人が相続によって得た財産の限度で被相続人の債務の負担を受け継ぐ限定承認

 相続人が,2の相続放棄又は3の限定承認をするには,家庭裁判所にその旨の申述をしなければなりません。ここでは,2の相続放棄について説明します。
土地の相続を放棄するには、裁判所による法的な手続きが必須です。

裁判所といっても裁判になるわけではなく、必要な書類を揃えて申述するだけです。
裁判所がそれを受理し、法的に相続放棄が決定します。
手続きなど分からないことがあれば裁判所で親切に教えてくれるでしょう。

相続放棄の意思を裁判所に申述し、その放棄の効力が発生するのです。

相続放棄は3ヶ月を過ぎても認められる

 (8327)

相当な理由がない限り、3ヶ月を過ぎても相続放棄の申請は受理される

法律の規定では「3ヶ月以内」と定められていますが、裁判は、法律の規定どおりに機械的に行われるわけではありません。
裁判は、裁判官が法律を解釈して、様々な事情を考慮した上で行われるものです。
従って、法律の規定だけではなく、裁判の実態がどうなっているのかを把握していることが重要です。

そして、裁判官である遠山和光氏は、判例タイムズ1100号(平成14年11月刊)の中で、3ヶ月経過後の相続放棄について、次のように述べておられます。
「3ヶ月以内に相続放棄の申述をしなかったことについて、相当の理由がないと明らかに判断できる場合にだけ申述を却下し、それ以外の場合には申述を受理する実務が定着している。」

つまり、3ヶ月経過後の相続放棄が却下されるのは、明らかに「相当の理由」がない場合だけということです。
「土地の相続放棄の手続きは、3ヶ月以内に行う必要がある」
これだけが一人歩きしている印象があります。

厳密にはそれで正しいのですが、3ヶ月を過ぎても可能です。
実際に3ヶ月を過ぎて相続放棄を申述し認められるケースは多くあります。

3ヶ月を過ぎているから相続放棄できないと思わずに、
家庭裁判所や弁護士さんに一度相談してください。

土地の管理人が誰も居なくなる場合は、注意が必要です。

名古屋で弁護士の法律相談ならアーク法律事務所 (417)

相続人が自分一人などの場合、こうしたケースが起こりやすいです。

4 ここからが急所です。
次の民法の規定を見てください。土地の放棄が可能な方法である相続放棄をしても、次の管理人が管理を始めることができるまで「自己の財産におけると同一の注意」を払わないといけないと規定されているのです(民法940条)。つまり相続放棄をしても、他に相続人がいない場合には、相続財産管理人を選任して、不動産を国の所有権に帰属させておかないと所有者責任と同じ責任を負わされ続けるという結論になるのです。
民事事件となって損害賠償責任があることは紹介済みですが、刑事責任にまで及ぶことを思い出して下さい。

5 変な話なのですが、実態は違うのです。
相続放棄をしてもこの制度を利用する人は少ないという事実です。
土地を相続放棄した場合、
その土地を相続する人がいなければ、いずれ国有財産化されます。

しかし、国有財産化するまでの間、その土地の管理人が誰かという問題になります。
相続者が自分一人などの場合は相続放棄をしても、土地が国庫に帰属されるまでは、土地の管理者・所有者として扱われるケースがあります。

それを防ぐには相続財産管理人を選任する必要があるので、
そういった場合には弁護士さんに相談をしてください。
20 件

KEYWORDS

WRITER

uesugi885 uesugi885

RELATED POST関連する記事

相続財産の土地が負の遺産に??その場合相続放棄って可能なの?

相続財産の土地が負の遺産に??その場合相続放棄って可能なの?

相続をする際に土地の取扱というのはとてもデリケートな作業です。土地を相続しても売却が出来ない可能性などメリットが少ないときはどうすれば良いのでしょうか?そういった時には「相続放棄」という手段があります。相続の3つの手段、相続放棄を選択した場合の必要書類、手続きなどまとめていきます。
nisioka |226view
渋谷区の相続手続きは【遺産分割協議証明書】を活用!

渋谷区の相続手続きは【遺産分割協議証明書】を活用!

遺言書があると遺言書の通りに相続する遺産を分けることになりますが、遺言書がない場合は遺産分割協議書を作成します。今回、遺産分割協議書よりも簡便な遺産分割協議証明書についてご説明します。渋谷区で遺産分割協議証明書作成を相談できる窓口についてもご紹介します。
air509nio |125view
葛飾区で遺言書がない【遺産相続手続き】流れまとめ

葛飾区で遺言書がない【遺産相続手続き】流れまとめ

遺産相続は、相続する財産をどのように分配するのか相続権を持つ人全員で話し合い決定しなければなりません。そして、全員が同意したら遺産分割協議書を作成します。葛飾区で遺産分割協議書作成のアドバイスをもらえる公的機関や注意点などをまとめます。
enjoyable215 |66view
台東区で手続きする【遺産相続】関係機関の窓口まとめ

台東区で手続きする【遺産相続】関係機関の窓口まとめ

初めての遺産相続、一体何から始めたら良いのか見当もつかない・・という人がほとんどかと思います。そこで今回、台東区で相続手続きに必要な関係機関の窓口についてまとめてみました。どんな手続きを何所で行えば良いのでしょうか?
てつや |30view
【相続放棄】の手続き方法って難しい?郵送でもOK?

【相続放棄】の手続き方法って難しい?郵送でもOK?

被相続人に借金などがある場合、相続放棄を行えば借金も含めて一切の相続を放棄できます。この相続放棄の手続きは難しいのでしょうか。裁判所に行かずに郵送で済ます事はできるのでしょうか。相続放棄を簡単に行うための手続きについて調べてみました。
ponnpon888 |649view